東野圭吾『私が彼を殺した』

本日の一冊は、東野圭吾『私が彼を殺した』。

婚約中の男性の自宅に突然現れた一人の女性。男に裏切られたことを知った彼女は服毒自殺をはかった。男は自分との関わりを隠そうとする。醜い愛憎の果て、殺人は起こった。容疑者は3人。事件の鍵は女が残した毒入りカプセルの数とその行方。加賀刑事が探りあてた真相に、読者のあなたはどこまで迫れるか。~文庫裏表紙より~

これは以前取り上げた『どちらかが彼女を殺した』と同じシリーズです。シリーズといってもこの2作しかないのですが、このシリーズのジャンルは名付けて「本格派本格推理」です。探偵役による答え合わせがされないまま物語が終わってしまうんですねー。
でもミステリーとしては秀逸ですよ。3人の容疑者の一人称視点からの語りで交互に物語が進んでいく様子は、『24 -TWENTY FOUR-』などの海外ドラマを見ているような緊張感を覚えます。また、本書は前作同様、読者が推理に必要とする情報を加賀恭一郎が全て引き出してくれます。加賀好きの人にはたまらないですよ。ところが著者もなかなか心憎くて、加賀が物語中盤まで出てこないんですよ。刑事が出てくるたびに、「加賀かっ」って思うんですが、別の刑事なんですね。じらさないで早く出してくれよと初めて思ってしまいました。
Qは前作同様、情報をメモに書き出して整理したりして2時間くらい犯人とトリックを考えたんですが、またまたわかりませんでした。容疑者が2人→3人に増えて、難易度も前作より上がっているので、まあ致し方ないかなぁと思います。しかし文庫本では今回も袋綴じで「推理の手引き」が載っていますので、自信がない方も安心して楽しめますよ。壮大なパズルに挑む感覚で読むことができる小説です。
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