東野圭吾『ある閉ざされた雪の山荘で』

本日の一冊は、東野圭吾『ある閉ざされた雪の山荘で』。

早春の乗鞍高原のペンションに集まったのは、オーディションに合格した男女七名。これから舞台稽古が始まる。豪雪に襲われ孤立した山荘での殺人劇だ。だが、一人また一人と現実に仲間が消えていくにつれ、彼らの間に疑惑が生まれた。はたしてこれは本当に芝居なのか?驚愕の終幕が読者を待っている!~文庫本裏表紙より~

タイトルを見て、「おいおいめちゃめちゃ古典的な本格推理モノかいなー、金田一少年かよ」と思われたでしょうが、実はあらすじをよく見ると違うことがわかりますね。雪に閉ざされた山荘、というのは舞台での設定で、実際は雪なんてないし、電話も通じるし、出て行こうとすればすぐに出て行ける。しかし、途中で外部に電話したり山荘から出て行けばオーディションの合格は即刻取り消しという条件を突きつけられ、七人の役者たちは戸惑いながらも奇妙な“舞台稽古”を始めます。
この作品が秀逸なのは、単なる犯人探しだけではないという点。これは読んでいただければわかります。憶測が憶測を呼ぶ屈折した状況で、誰が犯人かわからない者たちが、互いの裏の裏を読みあうような心理戦。そのやり取りを目の当たりにしてページを繰る手を止めることができませんでした。
終局まで一気に連れていってくれる傑作です。
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