小峰元『アルキメデスは手を汚さない』

本日の一冊は、小峰元『アルキメデスは手を汚さない』。

「アルキメデス」という不可解な言葉だけを残して、女子高生・美雪は絶命。さらにクラスメートが教室で毒殺未遂に倒れ、行方不明者も出て、学内は騒然!大人たちも巻き込んだミステリアスな事件の真相は?’70年代の学園を舞台に、若者の友情と反抗を描く伝説の青春ミステリー。~文庫裏表紙より~

本書は1973年度の江戸川乱歩賞受賞作。なぜそんな昔の作品を?と思われるかもしれませんが、東野圭吾氏が高校生時分に読んで推理小説家を目指すきっかけになった作品ということで、最近復刊されたんですね。
本書は江戸川乱歩賞受賞作のなかではトップクラスのセールス、しかも青春ミステリーという分野のパイオニアとも呼べる作品です。ミステリー部分の楽しさに加えて、青春というか若さというかそういうエネルギーが感じられます。デビュー当時の東野作品を読むと、まさにそれらを継承しているのがわかります。
ところで、やっぱり結構古い作品なので、高校生同士の会話もちょっと時代掛かった感じがして面白かったです。それよりもショッキングだったのが、“日本語が難しい”ということ。普段確かにミステリーのような軽い作品ばかり読んでいるので、元々Qの日本語力も高が知れているのですが、それにしても昔の作品は語彙が多くて奥深さがあります。“ミステリー=娯楽作品”といえどもね。そのかわり読めなかったり意味がわからなかったりの単語もでてきます…。
そういえば以前、恩田陸の『ねじの回転』を読んだときに、二・二六事件の青年将校らが書いた声明文が出てきたんですが、かなり難しい、というか言葉の選び方がすばらしくて、かっこいい。いまああいう文章を書ける人っているのかなぁ。「いまこそ国語を重点的に教育すべき」と主張している数学者がいますが、確かにそのとおりだと最近思います。
ぜんぜん関係ない話になってしまいましたが…。
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